「国民生活センター報道資料」

2019年3月14日付の報道資料に目を通しての感想です。

どれくらいの施設でどれくらいインプラントをしているかですが、厚生労働省の2017年の資料によりますと、同年9月の1ヶ月間だけで24,014施設で27,383のインプラント手術が行われたそうです。歯科医院は全国で6万8千軒ありますので、そのうち35%、つまり3施設の内1施設、でインプラント手術を行ったことになります。1年間の手術件数を単純計算しますと、33万件となります。インプラントの年間出荷本数から考えてもこれぐらいの手術件数であろうと思います。

さて、2011年後半にインプラントの報道がなされてから年間60から80件の被害情報が寄せられているとの事です。この数値が他の外科手術に比べて多いか少ないかは別としても、やはり何らかの不具合がインプラント手術によって生じるのは良くないことであり、これらに警鐘を鳴らし改善して行くためにこうした調査をされるの良い事であると思います。

この報告は患者様の苦情やデータに基づいて課題を提示しており、今後とも関連学会などでのそれぞれの対策が待たれるところであります。とは言え、こうした治療を今必要としている方々にとっては目前の問題であり、対策がとられるまで待つとは言っておられないのです。

確かに、インプラント手術にかかわらず、侵襲性のある、メスを入れるどのような手術にも何らかの課題はあるものです。インプラント治療も歯肉の中にある歯の骨にインプラント体という異物を埋入する外科手術なので、身体に影響を及ぼさないようにしないといけないと思います。しかしこうした事は、事前に身体的な状態や解剖学的な面から正確に診断し、治療計画を立てることによって未然に防ぐことが出来る安全なインプラント治療が確立されてきました。

私達患者が歯科医師に期待するのは正にそのような安心して受けることができるインプラント治療であると、この報告を見て改めて強く感じました。

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